リケジョのミャンマー赴任記。

湘南育ちの品質保証。ミャンマーから日本に帰国。仕事、人生、めいっぱい楽しみます!

異端児のあなたとの思い出。

もうすぐ自分の部下が日本に行く。

プログラマ至上主義のミャンマーで、

品質やテストのエンジニアになりたい、と言うとても変わった子だ。

 

彼女はロンジーよりもジーンズが大好きで、

ショートカットが好きで、ヤンゴンの代表的な市場が

満月の日に閉まることを知らなかったり、ちょっと変わった子だな、と思っていた。

この国で「良し」とされることに、さほどの執着がない、と言えばいいのだろうか。

 

ミャンマーのITはプログラマ至上主義で、それゆえに、

というと短絡的かもしれないが、質が高くない。

 

「たとえばお客様がこういう操作をした場合、どうなるの?」と聞いたときに、

ソースコードを見せられたときは、この国はどうなってんだ、と思った。

 

エンジニアは何を実装したかではなく、

お客様の「結果どうなるのか」に、いかに応えるかが

エンジニアとしての力量になると思うのだが、そういう思考回路は皆無だ。

 

そのなかで突如として、「わたしQAになりたいんですけど」と

カレー屋で言われたときは、この子は異端児だと思った。

 

もちろんマトリクスやディシジョンテーブルや

組み合わせテスト技法も教えたけれど、

テストエンジニアに一番大事なことは技法や知識ではない、と思う。

でも、精神的なものやスタンス的なものは、

なかなか理解できるものではない、とも思っていた。

 

先日、彼女があるプロジェクトの仕様把握と

試験設計を進め、状況を私に報告しにきた。

 

「この機能は、ないとお客様困るので、リーダーに提案しました。

 今はこういう仕様になっていて、実際の業務では

 Confuseすると思うのですけど、どうですか?」

 

このとき、この子は本当に、良い意味で異端児なのだと思った。

 

まだまだパターン漏れもあるし、

できることとできないことでムラはあるけど。

 

成長してくれて、ありがとう。

I  wish you all the best in Japan.

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