僕の彼女は品質保証 #44「定義」
僕の彼女は品質保証である。
そして彼女は今、ミャンマーという国で仕事をしている。
彼女が先日、僕に話したことがある。
ミャンマーでは、まだ定義が必要だと思う。
何が悪か、何が問題か。曖昧だから決めなくてはいけない。
でも、日本のように進んだ国では、定義は必要なのか?
本当は、何が必要なんだろう。
幼いころに気にしていたコンプレックスや問題が、
大人になると好きな部分に変わるように、
(本当に嫌だったら、たぶん人間は見ないふりをすることができる。
考えていた分だけ、それは好きになるきっかけなのだと思う。)
人間はいつでも考えを転換して、欠点だろうが何だろうが、
長所にも何にでもすることもできる。
品質保証は、改善が仕事になる。
「改善」したいのであれば、問題の定義が必要だ。
でもその後、僕は思うことにする。
定義した「それ」は問題なのだろうか。
例えばチャンスと言うこともあるかもしれないし、
長所と言うこともあるのかもしれないからだ。
猛暑のミャンマーでは、雨が待ち遠しいらしい。
ライムジュースを飲む彼女と、僕は今日も画面越しに顔を合わせる。