社員の常。
うちの会社は小さな会社だ。
有体にいえば、金が(いつも潤沢にあるわけでは)ない。
だから、
「会社の一体感を高めよう」「リフレッシュしよう」といって、
豪華な社員旅行にガンガン行けるわけでもない。
いかにお金を使わずに○○するか、に頭を使うのが社員sの常。
1月末日。
昨年のMyanmarの正月明けから続いていた各大学のインターンシップが終わり、
ここから正月まではまた、つかの間の社員だけでの会社生活になる。
インターン生がいなくなった社内。
中堅どころの男性社員に
「やっと落ち着いたなぁって感じだけど、ちょっと寂しいねぇ」と言ったら、
「そうですねぇ。昨日までは可愛い女子学生たちがたくさんいて、
癒しがあったんですけれどねぇ。」とため息つきやがった。
そんな男どものホンネは置いといて、私もため息をつく。
「最近ずっと似たようなレイアウト(席配置)だから、飽きたねぇ。
せっかく今はうちも人数がそんな多いわけでもなし、
もっと丸っこいレイアウトにして、お互いの顔が見れたほうがいいかなぁ。」
わたしと同職位の真面目な女性社員Pさんが、そうねぇ、と言う。
そんな私と彼女の言葉を受け、
男性陣が中心になって、レイアウトを考えてくれたらしい。
「若井サーン、New Layout、こんな感じ。いい?
あ、電気系の配線は、これで問題ないよ。」
かくして、席替え。
真ん中の机には、社員のHome townの蜜柑と、
ホメキンコンの鐘と砂時計と本社副社長のぬいぐるみが置かれた。
Pさんが言う。
「ここには、クリスマスツリーでも置く?うち、あったっけ?」
「・・・そのセンスはどうかと思う」
「嫌だ、冗談よ。そんな顔しないで。
まぁいづれ、誰かが何か置きたいって言うわね。」
席替えのあとの、うちの社員sの会話を聞いて、うちの人たちっぽいなぁ、と思う。
「心がリフレッシュしたね~」
「そうだねぇ。レイアウト変えるだけならタダだし。
気軽にできるから、ちょくちょくやればいいね。」
この頃は社員sが、メディテーションやら体操やら、それぞれ
「これはお金かからんが、一体感とか楽しみになるからやってみようよ」
と言ってくる。そして、それがアタる。
つくづく、ミャンマー人が楽しめることはミャンマー人が思いつくのだ、と思う。
新しくなった私たちの空間にも、まだまだ楽しみが残されている。
さて、真ん中の机には、何を置こうか。