リケジョのミャンマー赴任記。

湘南育ちの品質保証。ミャンマーから日本に帰国。仕事、人生、めいっぱい楽しみます!

僕の彼女は品質保証 #23「GPTW(Great Place to Work)」

僕の彼女は本日とても機嫌が良い。
普段は僕と一緒にいても本を読みながら眉根を寄せている彼女が、
ココア片手にスマフォを見ながらにこにこしている。

 

2014年2月7日、
Great Place to WorkR(GPTW) Institute Japanが主催する
2014年「働きがいのある会社」ランキングが発表された。
彼女の会社、Acroquest Technologyは
社員25-99人部門で4位にランクインしたらしい。

 

ランキングを見てみると、正直知らない企業がずらりと並んでいたりする。
「なんだ?このランキング・・・」
どうやらこのGPTWのランキングは、
いわゆる僕が見てきた企業ランキングとは性質が異なるものらしい。

その要因の一つが、評価の根拠が「従業員の声」というところだろう。

 

一般のランキングは、「有識者の声」が根拠となることが多いが、
有識者といえども、日本全国すべての会社の良いところ・悪いところを知り尽くすことは不可能である。

 

しかし、その有識者による評価が平均化されるのだから、
どうしても一般のランキングは、名前の知れた有名企業のランキングにならざるを得ないのだろう。


2年前、彼女が就活生のときにも
彼女はリクルートスーツを着て、同じようにこのGPTWのランキングを見ていた。
従業員の声からなるランキングだからこそ、信頼するのだと言って。
もっとも、その時は就活ノートを片手に、
やはり眉根をぎゅっと寄せながら、だったけれども。

 

それを思うとなんだか感慨深い。

よくよく見てみると、Great Place to WorkR Institute Japanでは、
「働きがいのある会社」を次のように定義していることが分かった。

従業員が、勤務する会社や経営者・管理者を信頼し、
自分の仕事に誇りを持ち、 一緒に働いている人たちと連帯感が持てる場所


・・・調査上の定義はわかったけれど、彼女は、そこで働く生身の社員は、
Acroquestでの働きがいって何だと思っているのだろう。
彼女は新人だから、まだ「働きがい」と一言でいってもつかみ切れていないかもしれない。
僕も一年目の経験の浅いときは、そうだったから。
そんなことを思いながら、彼女に聞いてみようと、
僕は向かいに座る彼女を見やった。

 

僕の視線と彼女の視線がぶつかる。

「人生を通じて尊敬できる仲間と、会社をつくっていけるのが
 うちの会社の働きがいだ、って今は思うけどね。」

 

あと1年たって、3年たって、5年たって、10年たって、
経験を積んだ彼女は何と言うのだろう。
今と同じことをいうのだろうか、それとも。

彼女から視線を外し、
吹雪く外、積もる雪を僕は眺めた。

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つづく

 

※この文章は、2014年2月10日の投稿に加筆修正したものです。

 当時の文章はこちらです。