等価交換。
私たちは、神様にはなれない。
お客様は神様、ではない。
客だから偉い、という概念はなく、
顧客と提供側はとても対等だと思う。
だから、いただいた分、
技術者として、ビジネスパーソンとして、
このシステムを提供するのは、本当に顧客のためになるのか、
考えたり話をしたり、システムをつくったりする。
お客様のことを考えたら、提供しないほうがいい技術だって
世の中にはあって、それは神様しかきっと知らないのだけれど、
思考停止していてはいけないと思う。
技術者は神様ではない。
制限や限界があるなかで、
多種の領域の人間が集まって議論して、検証して、
お客様にもっとも合う方法を地道に探しているだけだ。
あっという間に、解法を導きだして、
お客様がお望みの機能をぱぱっとつくっているわけではないし、万能ではない。
納品物および、そういった過程にお金をお支払いいただいている、
ということは、うちも常々教育が必要で、
もちろん双方が理解していないといけないと思う。
対価なしでうちがリソースを出すことはできない。
特にうちのような小さな会社のリソースは、四次元ポケットではない。
なので、お客様内のトラブル起因/当社スコープ外の場合は、
お客様のリソースから割いていただくこともある。
You get what you pay for.
安ければ、できないことも自然多くなる。
それを望まれることは、わたしたちにとって不当となることもある。
わたしが客のとき、この人・このサービスの質に
いくらの金額を払いたいかを考える。
値引きの考えとは似ているようで異なる感覚で、
たぶん、この国に来なかったら、考えなかったことだと思う。
そして「等価」は主観的なもので、
いつだって生身の人間はすれ違う。