The beautiful scenery breathes me.
Kyaukseというミャンマーの町で行われた国際カンファレンスに
基調講演者として呼ばれた。
10時間バスに乗って、ヤンゴンからマンダレー近くのその町まで行く。
道中の町は素朴で、助け合って生活している様が見え、
長距離移動でも疲れは感じなかった。
Kyaukseは周辺の町よりも発展しており、宿泊施設やスーパーもあった。
会場を下見し、もろもろ調整して迎えた翌日本番、
会場には学長や教授陣が集まっており、その中で基調講演させていただいた。
とても光栄なことだが、わたしのようなコムスメが
このような素晴らしい機会を実力でいただいたとは思っておらず、
多分に幸運とタイミングに恵まれてのことだった。
そのなかで、
技術の発展をリードする優秀なエンジニアこそ、技術力だけではなく、
チームワーク、誠実さ、ビジネスマナーなど、人として優れていなくてはいけない、
という考えに、共感を示してもらえたことは嬉しかった。
壇上で感じた感覚は、言葉にはし難い。
広い会場で、一人ひとりと会話しているような、不思議なものだった。
講演後は、Kyaukseの町を教授に案内してもらった。
特に、最後に見たKyaukseの丘の頂上にあるパゴダからの眺めは素晴らしかった。
今回の講演に私と同行してくれた社員は、日本でもミャンマーでも
長く色々な出来事のなかで一緒に過ごした社員で、
彼女とこの眺めを見れたことはとても有難いことだった。
彼女は、何度か名前を呼んでも
なかなか帰ろうとしないくらいに気に入ったらしい。
オフィスにこの写真を大きく印刷して貼るのだ、と言っていた。
誠実さよりも、金や優位性や表面上の仲の良さを第一にビジネスをすれば
勝つ機会も、もしかすると多いのかもしれない。
誠実さとか人としてとか言いだすと、
大変な出来事にぶつかることもあるけれど、
時折こんな景色を見ることができるのであれば、私はそれがいい。